遥か、昔、半世紀前ですが、1973年頃、米国のフロリダ州、ウエストパームビーチのホテルと大型テントでPGAショー(ゴルフ用品の世界最大の展示会)に開発担当であり社長としてテラモトは行きました。
最近は、フロリダ州のデズニーワールド周辺のコンベンションセンターで開催ですが...
古い話ですが、
当時の日本は、製品の真似で有名な国でしたので、PGAショー(展示会会場)には、デザインや製造方法を取られるということで、入れてもらえず入館バッジを手に入れるのに、知り合いに頼んだりして苦労したものでした。
ということで、
PGAの展示会会場では世界初のカーボンシャフトの購入はできないので、
ニューヨークのゴルフショップで、アルディラ社のカーボンシャフトを購入してから約50年たちました。
その後、毎年、PGAショーにゆきましたが、今でも、鮮明に覚えているのが、世界で初めて米国のアルディラ社から、カーボンシャフトが発売 「当時は、夢のシャフト、黒い稲妻と大好評」 世界で注目のシャフトでした、
当時は、スチールシャフト全盛の時代ですから、軽くてよく飛ぶ、カーボンシャフトの話題はものすごい注目のシャフトでしたし、その年、日本では第一回VISAマスターズの大会で米国のゲイビュルーアー選手は、カーボンシャフトを使用したのを、鮮明に覚えています。
それから、約50年以上、カーボンシャフトに魅せられ。試行錯誤に開発を進めていましたが、なかなかうまくゆかず、今回、50年ぶりに完成、日米に特許出願中となりました。
平成元年1989年、
福岡県、 北九州は小倉のゴルフショップ。
私の友人であるNさんから・・・ 数年前の、アイアンだけれど
シャフト表面の細かな 「サビ」が気になるが・・・ このシャフトの「サビ」、何とかならないか?
当時は、 「サビ」止め用としてアイアンヘッドと シャフト専用オイルで拭きとるという、 「サビ」は
当然のように対処、納得した感じではあったが、 なぜか、 この「サビ」の多さ、 何とかならないかが気になる・・・
また、当時のスチールシャフトのメッキは、表面のみで、うちがわのメッキ処理は100%処理されないのが、
常識であった・・・
1989年は、
ゴルフブームも下り坂、 バブル景気も終わり 新しい平成と言う時代は、さまざまな転換期でもあった。
この時期、 われわれは、 価格競争、安売りに特化した ゴルフショップを閉店。
その後、 われわれは、 北九州の製鉄の本場を生かし スチール素材の基礎研究から始まり スチールシャフトの「サビ」と ヘッドの「硬さと品質」問題から、 本格的にゴルフ製品の基礎研究に専念することを決めました。
Nさんが、 スチールシャフトの内側の「サビ」を気にせず、 楽しくプレーできることをイメージしながら、 何とかして「サビ」を気にしなくて ゴルフを楽しめる
1990年から
サビについて理想のスチールシャフトは出来ないものかと、 スチールシャフトの開発に拍車がかかった。 開発の当初、 スチールシャフトの表面も栄えだけを思い、 開発をしてきました。
良く考えれば、 頭隠して尻隠さずと同じ、 スチールシャフトの裏側は、メッキをしていないので 表面だけの見栄えに集中するだけでは、 おかしいことに気がつきました。 スチールシャフトの「サビ」の根本原因は、
スチールシャフトの見えない部分、 うちがわに(裏側)も大きな原因となり、 このうちがわの「サビ」がヒドければ、 表面だけでは、「サビ」対策にはならないことに なぜ、気がつかなかったのか?
表面上、見える部分にだけ綺麗に処理すればそれで終わり。 スチールシャフトの見える部分だけ
「サビ」止めをすれば、 「サビ」は かんたんに止まると勝手に思っていたのが間違いでした。
そこで、 その後、世界中、 ゴルフ用品関連を調べ スチールシャフトの内部までメッキをしたシャフトを
数年間、U.S.A.を中心にいろいろ探してみましたが、
なぜか? 何処を探しても、 スチールシャフトのうちがわまでのメッキは、ありませんでした。
その後、試行錯誤の連続が続き・・
当時も(現在も)
電気メッキでうちがわもメッキすればよいとのことで挑戦するが、
コストが極端に高く、市販するには支持が得られないとの結論となり、
うちがわ(裏側)のメッキ処理はあきらめざるを得なくなりました。
テラモトシャフトは、 積層(多層)メッキ処理、 シャフトの裏面に「化学メッキ」をすることで、
さらに、 メッキの肉厚も精密になるという 相乗効果も出ました。
テラモトシャフトは、世界最高品質のスチールシャフトを目指します。
テラモトシャフト開発者
寺本 征一郎より